会員の活動

公孫樹

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国士舘の正門辺りに一風変わった樹木があるをご存知か。
と言っても、そんなに珍しい木ではない。
樹木自体は、普通の公孫樹(いちょう)である。

何が変わっているかというと、一か所から多くの木が生えていることだ。
写真を見てほしい。
6、7本の幹が寄り添って生えている。

これは、意識的に密生させたわけではない。
実は、6、7本の幹が、ひとつの根から出ているのだ。

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これらの公孫樹は、もともと現在生えている場所から少し離れたところにあった。
そこは、戦前旧制中学校の正門があった場所だ。
今から65年ほど前、国士舘は米軍の爆撃に曝された。
その結果校舎は全焼し、そばに生えていた公孫樹の木も黒焦げになった。
焼け跡を整理したとき、焼けた木も根本から切り倒した。
しかし、その後ひとつの切り株から何本もの芽が出、それがそれぞれ育って今のようになったのだ。
国士舘は、戦災によって校舎を失い、名前すら変えざるを得なくなり、
血の出るような困難を経て今日に至ったのだが、
この公孫樹も同じように死の床から蘇ってきたのだ。
この二株の公孫樹は、国士舘の歴史を刻んでいるのだ。